不育症について

不育症とは

妊娠はしても、2回以上の流産や死産を繰り返し、子供を持てない場合は不育症と呼びます。

流産を2回続けて経験した場合を反復流産、3回以上の場合は習慣性流産といいます。

流産は全妊娠の10〜15%の頻度で起こっています。珍しいことではありません
その8割は赤ちゃんの染色体等が弱く育つことができない場合で、治療の手立てはありません。
その原因は種々にわたりひとつではない場合もあります。 系統だった原因の検索とそれに対する適切な処置を行うことで元気な赤ちゃんを得ることもできます。
また、 流産回数は多くても、子供を持てる率は一般のカップルとは差がありません。 あきらめず妊娠することが大切なことになります。

不育症のリスク因子(検査異常)

妊娠初期の流産の原因は約80%が、赤ちゃんの偶発的な染色体異常とされています。ですが、流産を繰り返す場合は、他に多くの流産のリスク因子をもっていることがあります。

不育症のリスク別頻度

参考資料:日本産婦人科医会 女性の健康Q&A  妊娠・出産  不育症について教えて下さい
「AMED 研究 不育症の原因解明、予防治療に関する研究を基にした不育症管理に関する提言 2019  厚生労働省研究班 – 不育症研究ホームページ」

不育症の主な原因と検査・治療

原因 検査
子宮の異常 先天的な子宮の形態異常、
子宮筋腫、子宮腺筋症、
子宮内癒着症(流産手術後など)
超音波断層法
子宮卵管造影
子宮鏡 など
染色体異常 胎児の発生初期に生じるものと
両親の染色体異常に起因するもの
染色体検査
(両親/胎児)
代謝異常 甲状腺機能異常、糖尿病 甲状腺機能検査
耐糖能検査
内分泌異常 黄体機能異常、多嚢胞性卵巣症候群
高プロラクチン血症
ホルモン検査
自己免疫疾患 抗リン脂質抗体症候群をはじめ
とする自己抗体に起因するもの
各種抗体検査
凝固能異常 凝固能異常で血栓ができやすいため 線溶凝固系検査
血液不適合 母児間での種々の血液型不適合 血液型、間接クームス
同種免疫異常 妊娠継続に必要な遮断抗体産生障害 夫リンパ球移植
その他 致死的遺伝子異常、感染症、
環境因子
※表は横にスクロールできます

助成金について

不育症検査や治療費の助成

地方自治体の支援制度により不育症検査または治療にかかる費用の助成を受けられる場合があります。
詳細は各市町村のホームページでご確認ください。

厚生労働省 不育症支援ページへ 
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